公営住宅への応募を考えたとき、当選までの流れや入居費用、設備、人間関係など、私には分からないことがたくさんありました。
このページでは、実際に応募して入居した経験をもとに、公営住宅で暮らす前に知りたかったことをまとめています。気になる項目からご覧ください。
公営住宅シリーズ一覧
- 市営住宅は何回応募すれば当たる?
- 当選後から入居までにしたこと
- 入居時にかかった約24万円の内訳
- 家賃22,000円の暮らしと住居費
- 自治会・当番・隣人との付き合い
- 騒音・点検・棟ごとの違い
- 入居3年目でも後悔していない理由
- 公営住宅に住むのは恥ずかしい?
- 北海道の公営住宅にエアコンは必要?
- 北海道の公営住宅で迎える冬
- 市営・公営住宅に付いていなかった設備7つ
- 市営・公営住宅の台風対策
- 3LDKの押し入れと備え付け棚の使い方
- 市営・公営住宅の入居前の掃除と確認したい場所
- 公営住宅にウォシュレットは後付けできる?設置条件・費用と見送った実体験
この記事を書いた人:平熱まどか|公営住宅での暮らしを、実体験をもとに記録しています。
このガイドで分かること
- 公営住宅へ応募してから入居するまでの流れ
- 入居時に必要になった費用
- 家賃以外にかかる住居関連費
- 設備・近所付き合い・冬の暮らしで確認したいこと
- 入居前に確認しておきたいポイント
公営住宅へ応募した理由
公営住宅へ入居する前は、2LDKの民間賃貸に住んでいました。駐車場代と共益費を含めた住居費は、月45,000円でした。
生活に必要な広さを考え、もう少し広い部屋を探すようになりました。しかし、当時探していた地域で3LDKの民間賃貸を借りると、家賃は6万~7万円台になります。
毎月の住居費を大きく増やさず、生活に必要な広さを確保する方法として、公営住宅への応募を考えました。
ただし、家賃の安さだけで応募先を決めたわけではありません。買い物、交通機関、病院までの距離など、年齢を重ねてからも暮らしやすい場所かを確認しました。
① 公営住宅は何回応募すれば当たるのか
公営住宅には、「何回応募すれば必ず当たる」という決まった回数はありません。
私は複数回応募を続け、数年後に当選しました。一方、私の知人には初回で当選した人もいます。
結果は、募集戸数、応募者数、立地、築年数、間取り、世帯条件、募集ごとの優遇制度などによって変わります。そのため、個人の応募回数を、当選までの一般的な目安にはできません。
落選が続いたときも、私は当選しやすさだけを理由に、暮らしに合わない住宅へ応募することはしませんでした。次の募集案内を確認し、自分の条件に合う住宅があれば、もう一度申し込むことを繰り返しました。
→ 市営住宅は何回応募すれば当たる?応募を続けて当選した体験
② 当選後すぐに入居できるわけではなかった
当選発表を見たときは安心しましたが、当選したらすぐに引っ越せるわけではありませんでした。
私の場合、当選発表から約1か月半後に入居説明会があり、その日に鍵を受け取りました。さらに、鍵を受け取ってから1か月以内に入居する必要がありました。
当選後には、内覧、必要書類の準備、敷金の支払い、引っ越し業者の手配、バスタブやシャワーの準備などを進めました。
内覧後は鍵を受け取るまで室内へ入れなかったため、窓やカーテンレール、家具を置く場所などの採寸は、内覧時に済ませる必要がありました。
私の住宅には、バスタブ、シャワー、網戸、カーテンレール、照明、エアコンがそろっていませんでした。一般的な民間賃貸にある設備が、公営住宅にも必ず付いているとは限りません。
③ 入居時には約24万円かかった
公営住宅は家賃を抑えられる住まいですが、入居時の費用まで安いとは限りません。
私が入居時に実際に支払った費用は、合計239,231円、約24万円でした。
| 主な支出 | 実際の金額 |
|---|---|
| 冷風機 | 60,000円 |
| 引っ越し | 46,200円 |
| 敷金 | 44,000円 |
| シャワー本体・取り付け | 約40,000円 |
| カーテン・レール・照明 | 約30,000円 |
このほかにも、不用品処分や旧宅のインターネット設備の取り外しなどに費用がかかりました。
一方、月1,400円の浴槽リース料、設置しなかった特注網戸の見積額、将来発生する退去時の費用は、この約24万円には含めていません。
④ 現在の住居関連費は月平均約23,242円
現在の家賃は月22,000円です。ただし、公営住宅で毎月支払うのは家賃だけではありません。
- 家賃:月22,000円
- 共益費:月1,000円
- 自治会費:月200円
- 年会費:年間500円
これらを合わせると、住居関連費は月平均約23,242円です。
以前の民間賃貸では、駐車場代と共益費を含めて月45,000円でした。単純に同じ条件の比較ではありませんが、現在は住居関連費を年間約26万円抑えられています。
ただし、公営住宅の家賃は収入や住宅の条件などをもとに算定されるため、今後も月22,000円のままとは限りません。毎年度の収入申告も必要です。
→ 公営住宅だから生活費を抑えられた|家賃22,000円の暮らし
⑤ 自治会と近所付き合いの実際
入居前は、自治会の活動や近所付き合いが濃いのではないかと不安に感じていました。
実際に入居してみると、私の棟での隣人関係は挨拶程度です。生活へ干渉されたことも、濃い付き合いを求められたこともありません。
現在関わっているのは、共益費・自治会費・年会費の支払い、回覧板、住宅周辺のゴミ拾いなどです。
雪の多い地域では、雪かきが必要になることもあります。私の住宅では管理側へすべて任せるのではなく、住民ができるときに率先して行っています。
ただし、自治会の活動や住民の役割は、同じ公営住宅でも棟によって異なります。私の経験だけで「公営住宅の人間関係は楽」と断定することはできません。
→ 市営・公営住宅の人間関係は面倒?自治会・隣人付き合いの実体験
⑥ 暮らして分かった困りごと
現在の住宅には満足していますが、不便がまったくないわけではありません。
- 建物や設備が古い
- 網戸やエアコンなど、付いていない設備がある
- 時間帯によって生活音が気になることがある
- 室内へ入る設備点検がある
- 住民の当番や負担は棟によって異なる
- 自分で取り付けた設備は、退去時に原状回復が必要になる場合がある
同じ公営住宅でも、建物の状態、住民構成、当番の方法、騒音の感じ方は違います。
可能であれば、内覧時に室内だけでなく、掲示板、ゴミ置き場、共用部分も確認しておくと、棟の様子を考える材料になります。
⑦ 今も後悔していない
設備の古さや生活音など、入居してから分かったことはあります。それでも、私は公営住宅へ入居したことを後悔していません。
住居費を抑えながら必要な広さを確保できること、買い物や交通、通院に困りにくい立地であることは、現在の私にとって大きな利点です。
一方で、公営住宅なら誰にとっても暮らしやすいとは言えません。設備の不足、自治会、騒音、雪かきなど、入居する住宅や棟によって負担は変わります。
大切なのは、「公営住宅だから安心」「公営住宅だから大変」と決めつけず、自分が応募する住宅の条件を一つずつ確認することです。
⑧ 入居前とは、公営住宅への印象が変わった
入居前の私は、公営住宅に対してあまりよい印象を持っていませんでした。住んでいる人についても、周囲から聞いた話をそのまま信じていた部分があります。
しかし、実際に暮らしてみると、私の棟での近所付き合いは挨拶程度でした。生活へ干渉されたこともなく、入居前に想像していた暮らしとは違いました。
現在は、公営住宅に住んでいることを恥ずかしいとは思っていません。できることなら、この場所に長く住み続けたいと考えています。
ただし、住民同士の距離や暮らしやすさは、住宅や棟によって異なります。これは、私が現在住んでいる公営住宅での実体験です。
→ 市営住宅に住むのは恥ずかしい?入居前と3年目で変わった私の気持ち
⑨ 夏はエアコンを設置せずに過ごした
入居前はエアコンを設置するつもりでしたが、設置しないまま3回目の夏を迎えました。
今年は初めて、日中も家で過ごす夏になりました。私の住戸は西日が直接入らず、窓を開けると風が通り抜けます。暑い日は扇風機や冷却用品を使い、今年もエアコンを設置せずに過ごしました。
ただし、暑くて寝つけない夜もありました。北海道の公営住宅ならエアコンが不要ということではありません。部屋の向き、階、風通し、その年の気温、住む人の体調によって必要性は変わります。
→ 北海道の公営住宅にエアコンは必要?設置せず3回目の夏を過ごした結果
⑩ 冬は灯油代も必要になる
家賃が低くても、寒冷地では冬に暖房費がかかります。
私の住宅では、煙突式ストーブを使用しています。過去の冬には、灯油代が月1万円から1万4,000円ほどかかりました。
灯油代は、気温、建物の断熱性、部屋の広さ、在宅時間、設定温度、灯油価格などによって変わります。私の金額が、ほかの住宅にも当てはまるわけではありません。
冬を迎える前には、寝具を段階的に替え、窓に断熱シートを貼り、灯油配達を依頼できるように準備しています。共用部には雪かき用のスコップも置かれています。
→ 北海道の公営住宅で迎える冬|ストーブ・灯油・凍結への備え
→ 公営住宅の冬、灯油代はいくら?月1万~1万4千円だった記録
⑪ 入居時に付いていなかった設備もあった
私が入居した公営住宅には、網戸、シャワー、浴槽、ガスコンロ、照明、カーテンレール、温水洗浄便座が付いていませんでした。
すべてを入居時にそろえたわけではありません。シャワーは自費で設置し、浴槽は月1,400円でリースしました。一方、特注網戸と温水洗浄便座は設置を見送っています。
住宅によって最初から付いている設備は異なります。内覧時には、設備の有無だけでなく、本体代、工事費、リース料、退去時の原状回復についても確認が必要です。
⑫ 台風が近づく前に住まいと備えを確認する
私が暮らす公営住宅には雨戸がなく、窓には少しがたつきがあります。以前、強い風雨の日に洗面所の天井から少量の雨漏りがしたこともありました。
台風が近づくときは、進路や警報を確認し、ベランダの物干し竿や鉢植えを室内に入れます。排水口や窓の状態、停電に備えるライトや充電用品も確認しています。
建物の状態や備え方は住戸によって異なります。私が接近前に確認していることを、次の記事にまとめました。
→ 市営・公営住宅の台風対策|停電・窓・ベランダで接近前に確認すること
⑬ 備え付け収納で変わった暮らし
私が暮らす3LDKの公営住宅には、ふすま4枚分の押し入れや、寝室の高い棚などの備え付け収納があります。
約30年間使った婚礼タンスを手放したあとも、衣類は押し入れに収まりました。季節用品や大型コピー機にも置き場所ができ、新しい収納家具を買わずに済んでいます。床に物を置くことが減り、掃除もしやすくなりました。
一方、収納に余裕があると、使っていない物を残しやすくなります。実際の収納の使い方と、暮らして分かった注意点は次の記事にまとめています。
→ 公営住宅の収納は多い?3LDKの押し入れと備え付け棚の使い方
⑭ 入居前の掃除は、室内の状態を見て判断する
私が入居した公営住宅は、窓、キッチン、洗面所、床、畳、トイレなどが清掃されており、入居前の大掃除は必要ありませんでした。
唯一気になったのは、浴室ドアの水垢です。私の場合は、気になる部分だけを掃除して入居できました。
ただし、清掃状況は住宅によって異なります。最初から大掃除をするつもりで準備するより、まず室内の状態を確認し、必要な場所を判断することが大切です。
→ 市営・公営住宅の入居前に掃除は必要?実際の清掃状態と確認したい場所
⑮ ウォシュレットの後付け条件・費用と見送った実体験
以前の賃貸では使っていたウォシュレット。公営住宅への入居時も設置を考えましたが、便器ごと交換するものだと思い込み、保管場所に悩んで見送りました。
管理側に確認した設置条件や退去時の対応、購入前に確認したい費用と、付けずに暮らしてみた実感をまとめています。
→ 公営住宅にウォシュレットは後付けできる?設置条件・費用と見送った実体験
応募前・内覧時に確認したいこと
- 自分の世帯が募集条件と収入条件を満たしているか
- 募集戸数、抽選方法、優遇制度の有無
- 買い物、交通機関、病院までの距離
- 家賃以外の共益費、自治会費、年会費
- 鍵の受取日と入居期限
- 敷金と入居時に必要な費用
- バスタブ、シャワー、網戸、照明、カーテンレールの有無
- 設備を追加するときの申請と原状回復
- 自治会、回覧板、清掃、雪かきなどの住民の役割
- 掲示板、ゴミ置き場、共用部分の状態
募集条件、家賃、必要書類、設備、自治会の活動、入居期限などは、自治体や住宅によって異なります。申し込み前・当選後には、自治体や住宅管理窓口の最新情報を必ず確認してください。
まとめ|家賃だけでなく、入居後の生活まで確認する
私は公営住宅へ複数回応募し、当選しました。
現在の家賃は月22,000円で、以前の民間賃貸より住居費を抑えられています。一方、入居時には約24万円かかり、冬には灯油代も必要です。
設備、人間関係、自治会、騒音、雪かきなどの状況は、住宅や棟によって違います。家賃の金額だけでは、実際の暮らしやすさまでは判断できません。
応募前には募集条件と立地を確認し、当選後の内覧では設備と採寸を確認する。さらに、入居時の費用と毎月の支払いを自分の数字で整理することが大切です。
このガイドが、公営住宅への応募や入居後の生活を考える際の一つの参考になれば幸いです。


コメント