畳の上に布団、それだけでいい。和室の寝室がひとり暮らしに心地いい6つの理由

和室の寝室で布団生活をする58歳女性。公営住宅でのシンプルなひとり暮らし

結論から言うと、寝室を和室にしてよかったです。ベッドもラグも置かず、畳に布団を敷くだけ。それだけで、夏は涼しく、冬は安心感があり、心がすっと落ち着く眠りの場所になりました。

以前、「仕事部屋は和室になった」という記事を書いたとき、思った以上に多くの方に読んでいただきました。今回はその続編として、私の「寝室」もまた和室であること、そしてそこにどんな心地よさがあるのかを、もう少し丁寧にお話ししたいと思います。

公営住宅にひとりで暮らす私の住まいは、仕事部屋も寝室も和室です。家具らしい家具はほとんど置いていません。畳と布団、観葉植物がひとつ。それだけの部屋ですが、不思議と「足りない」と感じたことがないのです。

家賃は22,000円。この住まいだからこそ、暮らしにゆとりを持たせながら、和室というシンプルな空間を楽しめているのだと思います。家賃の内訳や入居の経緯については、公営住宅の暮らしについての記事でも詳しくお伝えしています。

和室の寝室が、洋室よりも心地よく感じる理由

なぜ私は和室の寝室をこんなに気に入っているのだろう。あらためて振り返ってみると、理由は一つではなく、いくつもの小さな心地よさが重なっていました。大きく分けると「肌で感じる心地よさ」「香りと視覚の心地よさ」「心の安らぎ」の3つに整理できます。

①肌で感じる、畳ならではの心地よさ

1布団からはみ出た足が、畳に触れたときの涼しさ

夏の夜、寝苦しくて布団から足がはみ出てしまうことがあります。そのとき、足の裏がひんやりとした畳に触れる瞬間が、たまらなく好きなんです。フローリングの冷たさとは違う、ひんやりしながらもどこか優しい感触。これは畳でなければ味わえない涼しさだと感じています。

2絨毯を敷かず、素足のまま触れられる安心感

私の和室には絨毯もラグも敷いていません。畳の上を素足のまま歩く、その感触がちょうどいいのです。絨毯はホコリやダニが気になりますし、お手入れの手間も増えます。畳なら、重い掃除機を出してこなくても、手軽な箒(ほうき)ひとつでサッと掃くだけで清潔に保てます。実はこの「箒で毎日掃除をする」という時間は、亡き母の姿を思い出す大切なひとときでもあるのです。母の暮らしをなぞるように、静かに部屋を整えていく時間は、私の心をごく自然と心地よく満たしてくれます。ものを増やさず、シンプルに、そして温かい思い出とともに暮らしたい今の私に、この和室と箒の組み合わせはちょうどよく合っています。

3ストレッチをしても、体が痛くならない

朝起きてすぐ、布団の上で軽くストレッチをするのが習慣になっています。フローリングの上で同じことをすると、肘や腰が痛くなってしまうのですが、畳の上だとほどよい弾力があって体に優しい。年齢を重ねた今だからこそ、この「痛くない」というのは地味にありがたいポイントです。

②香りと緑が、部屋の空気を整えてくれる

4畳の香りが、自然とリラックスさせてくれる

い草の香りには、心を落ち着かせる効果があると言われています。新しい畳のときほど強くはありませんが、今でも部屋に入るとふっとあの香りを感じる瞬間があり、それだけで一日の終わりに「ほっとする」感覚になります。香水やアロマを使わなくても、畳そのものが部屋の空気を整えてくれている気がしています。

5観葉植物の緑が、畳の色とよく似合う

畳のベージュや茶色の中に、観葉植物のグリーンを置くと、それだけで部屋がぐっと整って見えます。洋室のフローリングに置くよりも、畳の上に置いたときのほうが自然に馴染む気がして、寝室にも小さな鉢をひとつ置いています。朝起きて、緑が目に入るだけで気持ちが少し軽くなります。

③心の奥に残る、安堵感

6実家にいるような、どこか懐かしい安堵感

畳の部屋で布団に入ると、子どものころ実家で過ごした感覚がふと戻ってくることがあります。理屈では説明しきれない、けれど確かにある「安心できる」という感覚。ひとりで暮らす今、この安堵感は思った以上に大きな心の支えになっています。和室は、ただの部屋の仕様ではなく、私にとって帰る場所のような存在なのだと思います。

仕事部屋も寝室も和室。家全体が和室という暮らし方

前回の記事では、和室を仕事部屋として使う工夫をお伝えしました。今回の寝室も含めると、私の家は和室を中心に暮らしが組み立てられています。ベッドもソファも置かず、畳と布団、座椅子と小さなデスク。それだけで生活が完成してしまうのは、和室という空間そのものに、引き算の暮らしを後押しする力があるからだと感じています。

家具を減らすほど、掃除も荷物の管理も簡単になります。退職後にものを減らしていく中で、和室という選択は、暮らしをシンプルに整えるうえでも理にかなっていました。

公営住宅の和室だからこそ気づけたこと

公営住宅には和室が用意されている住戸が多くあります。私は最初、洋室のほうが家具を置きやすいだろうと思っていたのですが、実際に暮らしてみると、和室には和室にしかない快適さがあることに気づかされました。布団は使わないときに畳んでしまえば部屋が広く使えますし、季節に応じて模様替えもしやすい。ひとり暮らしの身軽さには、むしろ和室のほうが合っていたのかもしれません。公営住宅の入居にかかった初期費用についての記事も、あわせて参考にしていただけたら嬉しいです。

ものを増やさず暮らすという考え方は、断捨離や終活を意識し始めたときに書いた記事でも触れています。和室には収納の少なさを感じる方もいるかもしれませんが、収納家具を選ぶときに気をつけたことを工夫すれば、すっきりとした状態を保てます。和室での暮らしは、こうした引き算の発想の延長線上にあるものだと感じています。

よくある質問

Q. 畳のお手入れは大変ではないですか?

A. 基本は箒でサッと掃くだけで十分です。湿気がこもりやすい時期は、こまめに換気をするよう心がけています。絨毯やラグを敷かないぶん、お手入れはむしろ楽になったと感じています。

Q. 布団とベッド、どちらがおすすめですか?

A. 体への負担や好みによって違うと思いますが、私自身は布団のほうが体に合っていて、片付ければ部屋を広く使えることも気に入っています。一度試してみて、ご自身の体に合うほうを選ぶのがいいと思います。

Q. 公営住宅で和室を選ぶことはできますか?

A. 住戸の間取りによって異なりますので、お住まいの自治体や管理窓口にご確認いただくのが確実です。和室・洋室どちらの部屋があるかは、募集要項に記載されていることが多いです。

まとめ

畳に触れた足の涼しさ

素足で歩ける、絨毯のない心地よさ

体に負担をかけないストレッチのしやすさ

い草の香りが整えてくれる空気

観葉植物の緑が映える、畳の色合い

実家のような、説明できない安堵感

この6つが重なって、私の和室の寝室は「足りないからこそ心地いい」場所になりました。家具を増やさなくても、畳と布団があれば、それだけで十分眠れる。ひとりで暮らすこれからの時間も、この和室とともに過ごしていきたいと思っています。

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