社会人になった息子と、生活費をどう分けるか。
親子であっても、お金の話を切り出すのは簡単ではありませんでした。
息子とは同じ住所ですが、仕事の都合で長期間不在にすることが多く、実際の私はほぼ一人暮らしです。それでも、この家を息子の生活拠点として維持している以上、家賃や光熱費をどのように分けるかは、いつか話し合わなければならないことでした。
きっかけになったのは、息子が2週間の研修へ行ったこと。そして、600円のコンビニ弁当でした。
この記事でわかること
・同じ住所でも、ほぼ一人暮らしになっている私たち親子の状況
・家賃と電気・水道・ガスの分け方
・昼食500円、夕食600円に決まった経緯
・息子の固定負担と、在宅日数によって変わる食事代
・親子でお金の話をするために大切だったこと
2週間の研修で、息子が知った600円の現実
息子が2週間の研修へ行ったときのことです。
研修先では、自分で食事を用意しなければなりませんでした。普段は家で食べていた息子が選んだのは、コンビニのお弁当です。
研修から戻った息子が、こんなことを言いました。
「コンビニって、600円出しても全然量がないんだね」
私は心の中で、「やっと分かったか」と思いました。
家で食事が出てくることも、冷蔵庫に食材が入っていることも、息子にとっては長い間、当たり前のことだったのだと思います。
けれど、その当たり前の裏では、誰かが食材を買い、献立を考え、調理しています。自分で600円を支払ってみて初めて、息子にも食事にかかるお金が見えたのかもしれません。
息子が不在だった2週間、電気代が2,000円下がった
息子が研修で不在だった2週間、前月と比べて電気代が2,000円下がりました。
息子はパソコンでゲームをすることが多く、電気をつけたままにしていることもあります。ただし、電気代は気温や使用日数などにも左右されるため、2,000円の差がすべて息子の使用分だったとは断定できません。
それでも、一人増えることで光熱費が変わることを、数字で意識するきっかけにはなりました。
同じ家で暮らせば、家賃だけでなく、電気・水道・ガスにもお金がかかります。
「そろそろ、生活費の分け方をきちんと話そう」
私はそう考えるようになりました。
友人の新築マンションを見た息子の言葉
研修中、息子は大学へ進学した友人の部屋へ遊びに行きました。
親が家賃を負担している、新築のオートロックマンションだったそうです。
「すごくきれいな部屋だった。僕もああいうところに住みたい」
そう話す息子に、私は心の中で思いました。
きれいな部屋に住みたい気持ちは分かる。でも、その家賃はいくらなのだろう。家賃のほかに、電気代も水道代も食費も必要になる。
一人暮らしは、部屋を借りれば終わりではありません。
生活に必要なものを、すべて自分のお金で回していくことです。
息子がいつか本当に家を出るときのためにも、同じ住所で暮らしている今から、生活にかかるお金を知ってほしいと思いました。
免許取得費用33万円を「返すからね」と言った息子
息子の運転免許取得には、33万円かかりました。
私は当初、その費用を自分が出す覚悟をしていました。ところが息子は、こう言ってくれました。
「返すからね」
その言葉どおり、息子は現在も毎月10,000円ずつ返済しています。
親が出して当然と思わず、自分から返すと言ってくれたことが、私はうれしかったのだと思います。
だからこそ、生活費についても一方的に請求するのではなく、きちんと話して決めたいと考えました。
家賃と光熱費を折半しようと提案した
私は息子に、家賃と電気・水道・ガスを二人で折半しないかと提案しました。
「来月からの生活費なんだけど、家賃と光熱費を折半するのはどうかな?」
切り出すまでは、少し緊張しました。
社会人になったばかりで、自分のために使いたいお金もあるはずです。車の保険や免許取得費用の返済もあります。
ところが、息子の返事はあっさりしていました。
「いいよ。折半で」
拍子抜けするほど自然な返事でした。
私が一人で考え込んでいただけで、息子はこの家を一緒に支えることを受け入れてくれたのです。
昼食500円、夕食600円を提案したら
家賃と光熱費の話が決まったところで、私は勢いに乗って食費も提案しました。
「食費は、昼食500円、夕食600円でどう?」
少しだけ、母の悪だくみも入っていました。
すると息子は、すぐに言いました。
「夕食600円って、コンビニ弁当と一緒じゃない?」
研修先で600円のお弁当に驚いた息子から、今度は私の夕食代へ同じツッコミが返ってきました。
二人で笑いました。
冗談交じりの交渉でしたが、その金額は冗談だけでは終わりませんでした。
現在も、息子が在宅して私が食事を用意した日は、昼食500円・夕食600円として支払ってくれています。仕事で不在にしている間は食事を用意しないため、食事代の支払いもありません。
現在の家賃・光熱費・食費の分け方
現在の家賃は月22,000円です。電気・水道・ガスは、直近の金額で月18,500円ほどです。
家賃と光熱費は二人で折半しています。光熱費は月によって変わるため、息子の負担額も毎月まったく同じではありません。
食事代は固定ではありません。息子が在宅して、私が実際に食事を用意した日数によって変わります。
| 項目 | 全体 | 息子の負担 |
|---|---|---|
| 家賃 | 22,000円 | 11,000円 |
| 電気・水道・ガス | 約18,500円 | 約9,250円 |
| 昼食 | 用意した日だけ | 1日500円 |
| 夕食 | 用意した日だけ | 1日600円 |
| 家計へ支払う合計 | 約20,250円+その月の食事代 |
昼食と夕食を30日間すべて用意した場合は、計算上の食事代は33,000円です。しかし、息子は仕事で長期間不在になることがあるため、毎月33,000円を固定で受け取っているわけではありません。
これとは別に、息子は車の保険約15,800円を自分で全額支払い、免許取得費用も毎月10,000円ずつ返済しています。
| 息子自身の支払い | 月額 |
|---|---|
| 家賃・光熱費の固定分 | 約20,250円 |
| 食事代 | 在宅日数により変動 |
| 車の保険 | 約15,800円 |
| 免許取得費用の返済 | 10,000円 |
| 月間負担の合計 | 約46,050円+その月の食事代 |
息子の固定負担部分は月約46,050円です。実際の月間負担は、ここにその月に用意した食事代を加えた金額になります。
光熱費や食事の回数によって変わるため、息子の月間負担を毎月79,050円と固定して表すことはできません。
同じ住所でも、実際の私はほぼ一人暮らし
息子とは同じ住所ですが、仕事で長期間不在になることが多く、日常の暮らしはほぼ一人で回しています。
そのため、「二人暮らし」とだけ書くと、毎日一緒に食事をし、同じ家で生活しているように受け取られるかもしれません。しかし、実際はそうではありません。
息子が不在でも、この家は息子が戻る場所です。家賃と基本的な生活環境は維持されています。
だから私たちは、同じ住所を生活拠点として使うための家賃と光熱費を折半しています。食事代については、息子が在宅して私が食事を用意した日だけ、昼食500円、夕食600円を受け取る形にしました。
お金の話を笑ってできることも、親子の財産
親子のお金の話は、どうしても重くなりがちです。
親だから負担して当然なのか。社会人になったのだから、すべて自分で払わせるべきなのか。
どちらか一方だけが正解ではないと思います。
私たちの場合は、息子の返事を聞きながら、家賃・光熱費・食費を一つずつ決めました。
600円の夕食代を「コンビニ弁当と一緒」と笑われたことも、今では私たちらしい家計分担の始まりだったと思っています。
大切だったのは、完璧な金額を決めることではありませんでした。
お互いが負担しているものを隠さず、笑いながらでも話し合えたことです。
この記事のまとめ
・息子とは同じ住所だが、長期不在が多く、実際はほぼ一人暮らし
・家賃と電気・水道・ガスは二人で折半
・食事代は、在宅して食事を用意した日だけ昼食500円・夕食600円
・家計へ支払う固定分は約20,250円で、ここにその月の食事代が加わる
・車の保険と免許取得費用の返済を含めた固定負担は約46,050円
・実際の月間負担は、固定分約46,050円にその月の食事代を加えた金額
・親子でも、お金の負担は言葉にして話し合うことが必要だった
同居する社会人の子どもから、生活費をいくら受け取るのが正しいのか。
家庭によって、収入も生活状況も違います。決まった正解はありません。
それでも、親だけが我慢を続けるのでも、子どもへ一方的に請求するのでもなく、お互いの事情を話して決めることはできます。
私たち親子にとって、そのきっかけは600円のお弁当でした。
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