「辞めたら終わり」という呪いの正体
10年間、私は同じ職場で働き続けました。 好きだったから? いいえ、違います。 「辞めたら生きていけない」という恐怖が、私の足を動かなくしていたからです。 その恐怖には、いくつかの「根拠」がありました。- シングルマザーとして子どもを育てている
- 年齢的に次の就職先が見つからないかもしれない
- 退職金やボーナスを手放すのが惜しい
- 「我慢できない人」と思われたくない
「我慢している私」は、本当に強いのか。それとも——ただ、怖くて動けないだけなのか。
10年間の我慢は、無駄じゃなかった
誤解しないでほしいのですが、私はあの10年間を「後悔している」とは言いたくないのです。 辛かった。本当に辛かった。 でもあの日々が、私に大切なものを育ててくれました。① 「お金と向き合う力」が身についた
シングルマザーとして家計を一人で管理し続けた20年間。給料日前の財布の軽さも、ボーナスカットの絶望感も、全部経験しました。 だからこそ今、私は「少ないお金でも、丁寧に生きる力」を持っています。これは我慢の日々が私に贈ってくれた、確かなギフトです。② 「自分の限界」を正確に知れた
何度も「もう無理だ」と思いました。でも翌朝、また立ち上がった。 その繰り返しが教えてくれたのは、「私は思っているより、ずっとしぶとい」という事実です。③ 「手放すべきもの」が明確になった
限界まで我慢したからこそ、「これは私には合わない」という感覚が研ぎ澄まされました。辞める決断ができたのは、3年かけて答えを出したからです。58歳で「一番自由」になれた理由
退職が決まった日の朝、私は不思議な感覚に包まれました。 怖くなかったのです。 「辞めたら生きていけない」と10年間恐れていたのに、いざ現実になってみると——むしろ体が軽かった。 なぜ58歳の私が「一番自由」になれたのか。今は、こう思っています。若い頃の自由は「可能性がたくさんある」こと。 58歳の自由は「もう、証明しなくていい」こと。誰かに認められなくてもいい。出世しなくてもいい。比べなくていい。 50代になって初めて、「自分の人生を、自分の速度で生きる」ことが許された気がしました。それはきっと、10年間の我慢と経験が土台にあったから。
「辞めたい」と思っている、あなたへ
もし今、あなたが「辞めたいけど怖い」と感じているなら——その怖さは、とても真っ当です。 私も怖かった。ずっと怖かった。 ただひとつだけ、お伝えしたいことがあります。 「恐怖」と「現実」は、同じものではない。 私が10年間恐れていた「辞めたら生きていけない」は、現実にはなりませんでした。むしろ辞めた先に、58年の人生で一番晴れやかな朝が待っていました。 あなたの「怖い」は、あなたが真剣に生きてきた証です。その怖さを抱えながら、少しずつ前に進んでいきましょう。58歳・シングルマザー。10年間勤めた会社を退職し、ひとりで凛と生きることを選びました。このブログでは、お金・暮らし・心について、等身大の言葉で綴っています。


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